房総半島南部の南房総市はびわの栽培がさかんで、海からの潮風と段々畑の山にふりそそぐ日を浴びながら育てられています。大きく立派な実にするために半年のあいだ手をかけ、一つ一つ袋かけして大切に育てた実が、収穫のときにかごの隅にコツンとぶつけただけで黒いあざができて売り物にならなくなってしまうほどデリケ……
諏訪地方で「かりん」と呼ばれているのは、じつはマルメロという果物です。栽培された当初からこう呼ばれたため、今も「かりん」のままです。諏訪地方は江戸時代から庭や畑にかりんの木が植えられ、生育に適していたため、徐々に栽培が広まり、今はかりんの産地となっています。収穫は10月から11月上旬。黄色く色づ……