三河地方では、とろろご飯を正月の2日に食べる風習があります。これは正月の食べ過ぎた胃を休めるため、また、とろろに滋養強壮効果があるといわれることから1年間の健康を祈願して食べられるようです。里山が近い、豊橋市を中心とする東三河地方では、正月に限らず、秋から冬にかけて、自生している自然薯が手に入っ……
すりおろした自然薯《じねんじょ》を落とし入れた汁です。自然薯は山や雑木林、やぶに自生するつる性の植物。地下深くにできるいもは粘りが強いのが特徴で、温めた汁に入れるとだんごのようにかたまります。栽培種の長芋は粘りが弱いため、同じようにはつくれないといいます。 県中央部の山あいにある旧野津原町《のつ……