「しとぎ」とは、水につけた生米をついて粉にしてかためたもののことをいい、神様へのお供えものという意味もあります。ゆでて砕いた大豆と砂糖を一緒に混ぜたものが豆しとぎです。生の米粉が入っているので独特の食感があります。きれいな緑色の青大豆は風味豊かで、焼いて食べるとまた香ばしく、栄養的にもすぐれてい……
県の北西部、日光地域の山間部である川俣《かわまた》の郷土料理です。「いっそ」とは混じりけのない純粋なものを指し、じゃがいもだけでつくったもちを「いっそもち」といいました。じゃがいもにそば粉や小麦粉を加えてつくるもちもありますが、その場合にはそばもちなどと呼び、区別していました。 日常のおやつとし……
里芋に米粉を混ぜてこねた生地はもちもちとしながら歯切れもよく、お年寄りでも食べやすくなります。里芋の素朴な甘さがあり、パリッと香ばしい焼き目をつけるとメリハリがつきます。おやつにはみたらしあんを絡めてもおいしく、ご飯のおかずとしては甘味噌をつけることも。米粉でなく残りご飯をつぶして混ぜる「いもも……
小正月に火を焚き、もちやだんごをあぶって食べる風習は山梨県に限ったことではなく、各地にあります。山中湖村では1月14日に村の8カ所それぞれで御神木《ごしんぼく》を立て、かたわらでどんど焼きをします。ここでしめ縄などの正月飾りや書き初めなどを焼くのです。 この火であぶるだんごは、ズミやカリンなど、……
瑞浪《みずなみ》市、恵那市、中津川市などの東濃地域では、昔から、ひな祭りを月遅れの4月3日に祝う風習があります。そこで欠かせない「からすみ」はボラの卵ではなく、米粉を蒸した郷土菓子です。甘い米粉の生地に黒砂糖やくるみ、しそ、ゆず、よもぎなどを加えたり、色粉で色づけしたりと、家ごとに特徴のあるから……