『農業技術大系』畜産編 第2-1巻 技+376の20~技+376の44(ページ数:25)

乳牛>基本技術編>環境管理

カウコンフォート(快適性)の向上-岡山県での実践

開始ページ: 技+376の20

執筆者: 佐藤和久

執筆者所属: 岡山県真庭農業普及指導センター

備 考: 執筆年 2010年

記事ID: c292103z

見出し

 1.牛の居住空間を快適にするカウコンフォート・・・〔1〕
 2.牛舎改造による改善効果
  (1) 改造前の状況と工事内容
  (2) 改造後の牛の変化・・・〔2〕
  (3) 実施農家の声・・・〔3〕
 3.暑熱対策
  (1) 気温より体感温度
  (2) 冬から始める暑熱対策の準備・・・〔4〕
  (3) 牛体への風のあて方
   (1)毎秒1m以上の風をあてる
   (2)送風は肩口周辺をねらう
   (3)手の平をかざして風の芯をつかむ
  (4) 夏の乳量が落ちず,発情も改善・・・〔5〕
  (5) 送風機の増設
 4.経費のかからない暑熱対策・・・〔7〕
  (1) 送風機を飼槽寄りに移動,高さも下げて角度も強く
  (2) 送風機を採食通路とストールに集中・・・〔8〕
  (3) 送風機の羽根の掃除
  (4) 裏ガードの除去・・・〔9〕
  (5) 後ろの壁の除去
 5.給水改善・・・〔10〕
  (1) 牛は水を「食うために飲む」
  (2) フロートからウォーターカップに・・・〔11〕
  (3) フロート水槽から連続水槽に
  (4) カップは吐水口が大きなものに・・・〔12〕
 6.飼槽の改善・・・〔13〕
  (1) 飼槽を牛床から10cmかさ上げ
  (2) プライマー樹脂で安上がりな飼槽表面の改善・・・〔14〕
  (3) 飼槽表面の資材・・・〔15〕
  (4) 放し飼い牛舎は飼槽幅を十分に
 7.牛床の改善・・・〔16〕
  (1) 寝起きに「勇気と決断」を要する牛床とは
  (2) 厚みのあるマットを敷いてやる
  (3) 牛床の延長,特別席づくり,障害除去・・・〔17〕
 8.つなぎ方の改善・・・〔18〕
  (1) 首にこぶ・シワをつくる,ません棒方式
  (2) ません棒で牛床が30~40cm短縮
  (3) 首と足の痛みで大きなストレス・・・〔20〕
  (4) ニューヨークタイストール+カウトレーナー
 9.牛舎改造の心構え・・・〔22〕
  (1) 施工業者との入念な打合わせ
  (2) 「牛は正直じゃのう」
  (3) 技術相互の関連性・・・〔23〕
 10.牛のサシバエ対策・・・〔24〕
  (1) 「残酷ダンス」
  (2) 発生場所と飛行距離
  (3) 牛舎をネットで囲む・・・〔25〕

キャプション

第1図 植月勝広さんと,奥さんの露子さん
第2図 植月さんはこんなふうに牛の住み心地を改善
第3図 住み心地よい牛床で休む牛たち
第1表 乳牛体感温度早見表(単位:℃)
第4図 環境温度と牛の体熱放散経路との関係
第5図 牛の発汗部位と発汗割合(単位:%)
第6図 肩口と口元の空気を動かす
第7図 送風機は3頭に1台設置し,次の送風機直下の牛背上部に風の芯が行くように傾ける
第8図 風の芯を探しているようす
第9図 植月牧場での風速分布
第10図 送風改善で直腸温が下がった
第11図 K牧場に設置されている送風機
第12図 ストールによって風速にバラツキがある(K牧場)
第13図 K牧場では風下列で風の流れが不足
第14図 送風機を2台増設。K牧場での改善後の風下列の風速分布
第15図 W牧場では採食通路で送風改善
第16図 M牧場では採食通路とストールに送風機を集中
第17図 送風機を掃除するだけで風が強くなる(風速が増す)
第18図 ほこりが付着した送風機
第19図 送風機の裏ガードを除去したら風速が増した(R牧場)
第20図 送風機の後ろの壁をなくしたら風の温度が下がった
第21図 風上の壁をなくして空気の流れを改善(S牧場の構造)
第22図 送風機の垂れ壁の一部を除去し,風上の壁も除去(S牧場)
第23図 フロート方式水槽
第24図 Aさんの牛群のヘマトクリット分布
第25図 Aさんの牛舎の給餌30分後のフロート水槽水位の低下(単位:cm)
第26図 Aさん設置のウォーターカップ
第27図 Aさんが新しく導入した給水方法とウォーターカップの吐水量(単位:l/20秒)
第28図 Aさんの改善(2月実施)後の乳量推移
第29図 植月さんの連続水槽
第30図 Bさんの横配管設置
第31図 給水方法による吐水量の比較(普及センターでの試験)
第32図 植月さんの飼槽構造の改善
第33図 植月さんの改善後の飼槽
第34図 Yさんのプライマー樹脂による飼槽表面の改善
第35図 寝起きへの自信や意欲を失わせるコンクリート牛床(左)や硬化したマット(右)
第36図 Tさんはクッションのよい厚さ約4cmのマットを敷いた
第37図 マット設置で横臥起立回数が増えた(T牧場)
第38図 マットの設置で反芻に横臥姿勢をとる割合が増えた(T牧場)
第39図 植月さんの牛舎では牛床を前方に延長し,牛はゆったりと休む
第40図 一部の牛床だけ厚みのあるマットを敷いた「プチ・カウコンフォート」
第41図 Mさんの牛舎ではフリーストール牛舎で寝起きの障害物を除去
第42図 ません棒方式
第43図 ません棒で牛体はきれいに保たれるが首にこぶができる
第2表 ません棒方式の牛舎には首にこぶ・シワのある牛が多い(ネックスコアの分布)
第44図 えさを食べていないときでも,ません棒に首を押し付けて立っている
第45図 ません棒方式で首にこぶができる原因
第46図 首のこぶ・シワが激しい牛ほど後肢の痛みが大きい
第3表 牛体が短い牛ほど体が汚れ,長い牛ほど首・足を痛めやすい
第47図 ニューヨークタイストール方式
第48図 ません棒方式→ニューヨークタイストール方式でこぶが消えた
第49図 カウトレーナーの設置例
第50図 工事の現場で愕然。連続水槽の位置が図面よりも8cm遠くなっている。これでは水が飲みにくい
第51図 送風改善後も風の不足する牛床があった
第4表 つなぎ牛舎のモニタリング項目
第5表 モニタリングによる改善策の提示例
第52図 立っている牛が多く,送風改善の効果が十分に上がらない
第53図 サシバエにたかられて1か所に固まった牛たち(集合)
第54図 ネットを設置した牛舎
第6表 ネット設置後のサシバエ集合発生率(9月7~25日)

トップへ戻る