『農業技術大系』果樹編 第3巻 千葉・沼南町果樹組合+1~千葉・沼南町果樹組合+18(ページ数:18)
〈幸水など〉露地無袋栽培 3本主枝,6本亜主枝。産地全体での病害虫の徹底した観察と学習により薬剤散布を大幅に削減 千葉県東葛飾郡沼南町 沼南町果樹組合
開始ページ: 千葉・沼南町果樹組合+1
執筆者所属: 千葉県東葛飾農業改良普及センター/千葉県印旛郡農業改良普及センター
備 考: 執筆年 2003年
記事ID: k183002z
見出し
〈地域の概要と取組みの経緯〉 ・・・〔1〕
1.地域の状況
2.減農薬対策に取り組んだ背景
3.取組みの経過
(1)慣行防除の見直し ・・・〔2〕
(2)フェロモントラップを利用した発生予察
(3)全国ナシ研究大会での報告
(4)交信攪乱剤と天敵利用試験 ・・・〔3〕
(5)産地全体への普及
(6)殺菌剤減農薬栽培試験の実施 ・・・〔4〕
(7)沼南町版減農薬栽培防除暦の作成 ・・・〔5〕
4.成功のポイント
(1)14人で構成する研究部の存在と活動
(2)グループ活動だと1年で数通りの経験ができる
(3)回数の削減を目標にする意味
(4)積極的な情報開示で健全な産地間競争を ・・・〔7〕
〈主な病害虫防除のポイント〉
1.病害防除
(1)黒星病
開花前後の防除が決め手
DMI剤を有効に活用
品種と防除適期
降雨と防除適期
新梢停止期の防除
(2)輪紋病
防除適期
いぼ皮の除去 ・・・〔8〕
(3)うどんこ病
(4)心腐れ症
2.害虫防除
(1)土着天敵の活用
殺虫剤散布の適期
土着天敵
(2)ハダニ
殺虫剤散布の工夫
ポイントは発生の確認と観察
局所散布
効果の高い殺ダニ剤の登場 ・・・〔9〕
草生栽培でハダニと天敵の良好なバランスができる
(3)アブラムシ類
(4)シンクイムシ類
(5)春先や生育期の雑害虫
3.取組みの成果
(1)農薬散布回数の減少
(2)農薬散布労力の軽減
(3)農薬経費の軽減
(4)第4回環境保全型農業推進コンクール優秀賞受賞 ・・・〔10〕
(5)新たなナシ栽培の魅力を発見
(6)他産地への波及
〈減農薬栽培農家の事例―濱田衛さん〉
1.栽培技術
(1)圃場と植栽方法の特徴
(2)年間の管理 ・・・〔11〕
摘蕾・摘花
受粉
摘果
新梢管理
交信攪乱剤の設置
予備枝の誘引
灌水 ・・・〔12〕
収穫
落葉処分による黒星病防除
主幹の粗皮削り
農薬散布 ・・・〔13〕
(3)整枝・剪定
骨格つくり
夏期管理
(4)施肥と土壌管理
施肥
タコツボ施用による土つくり ・・・〔14〕
草生栽培の導入
〈今後の課題〉
1.果樹組合全体の足並みを揃える
(1)無登録農薬問題以前
(2)産地のまとまりを目指す ・・・〔15〕
2.これからの沼南町果樹組合の課題
3.産地一体となって取り組む減農薬
(1)段階的な減農薬防除暦の提示
(2)作業暦の記帳
(3)取り組む姿勢
キャプション
第1図 平成4年度から14年度までの農薬散布回数の推移(研究部平均)
第2図 平成12年度ナシヒメシンクイ発生予察の結果
第1表 平成11年度の減農薬対策実施状況
第2表 平成11年度のナミテントウムシを利用したアブラムシの防除試験
第3図 沼南町果樹組合研究部農薬削減の取組みの経過
第3表 平成11年度沼南町果樹組合研究部版低農薬防除暦の提案
第4図 平成14年度の沼南町果樹組合員の化学合成農薬使用回数の現状
第4表 天敵放飼基準
第5表 平成4年度と平成10年度(ほぼ半減が確立した時期)での農薬経費の削減状況
濱田衛さんの経営の概要
第5図 濱田衛園の化学合成農薬使用回数(使用成分×回数)の変化
第6図 濱田衛園の化学合成農薬散布回数の変化
第7図 濱田衛園の主な管理とナシの生育過程
第8図 交信攪乱剤設置位置(模式図)
第9図 落葉処理時に掘っていた溝位置(模式図)
第10図 越冬害虫防除のための主幹の粗皮削り
第6表 平成14年度の濱田園の施肥量
第11図 タコツボ施用するときのホールディガーで掘る穴の位置(模式図)
第12図 濱田さんの芝生(イタリアンライグラス)ナシ園のようす(2003年3月11日撮影)
第7表 沼南町果樹組合研究部が作成した「農薬削減を目指した」防除暦(品種:幸水)
©1996-2013 Rural Culture Association Japan. All Rights Reserved.