『農業技術大系』土壌施肥編 第5-1巻 畑+132の17の2~畑+132の17の17(ページ数:16)

畑の土壌管理>土壌管理の実際>耕起,耕うん

不耕起栽培圃場の健全性と土壌生態系

開始ページ: 畑+132の17の2

執筆者: 小松﨑将一

執筆者所属: 茨城大学

備 考: 執筆年 2024年

記事ID: d365103z

見出し

  (1)不耕起栽培の動向・・・〔1〕
   1)日本での不耕起栽培の経過と現状
   2)欧米での不耕起栽培の広がり
   3)日本と欧米で異なる不耕起栽培の考え方
  (2)不耕起が注目される背景
   1)EUでの「Soil Health Law」策定の動き
   2)「環境再生型農業」の提唱と不耕起栽培への関心
   3)日本でも不耕起栽培は有効か?―検証試験の実施・・・〔2〕
  (3)不耕起栽培の収量
   1)欧米での検証
   2)アジアでの検証・・・〔3〕
   3)日本での試験結果
  (4)不耕起栽培の省力・省エネルギー効果・・・〔4〕
   1)大きな省力・省エネが可能
   2)アメリカでの燃料費削減の試算
   3)日本でのエネルギー効率と二酸化炭素排出量削減の効果・・・〔5〕
  (5)不耕起栽培による土壌有機物蓄積と気候変動の緩和・・・〔6〕
   1)土壌有機物の蓄積の意義
   2)不耕起による長期輪作試験の結果
   3)アジア地域でも不耕起栽培で土壌炭素が増加・・・〔7〕
  (6)不耕起畑の土壌生物性
   1)不耕起と有機物マルチの組合わせで土壌微生物が増加
   2)微生物によって反応に差異・・・〔8〕
   3)不耕起は土壌生態系の健全性を高め維持する
   4)不耕起栽培やカバークロップの利用には限界がある・・・〔9〕
  (7)不耕起畑の土壌構造の変化
   1)有機物の表面施用との組合わせで土壌団粒化を促進
   2)冬作カバークロップは土壌硬度を低下させる・・・〔10〕
   3)土壌団粒化で水分保持能力と排水性も向上
  (8)不耕起畑の中・大型の土壌動物と養分循環・・・〔11〕
  (9)不耕起畑の理化学性
   1)自然農法(不耕起)の畑の無機態チッソ量と炭素量
   2)自然農法試験圃場での調査結果と自然農法の可能性・・・〔12〕
  (10)不耕起栽培で土壌の健全性の改善へ―有機物表面施用との組合わせで劇的に向上・・・〔13〕
  (11)耕す有機農業と耕さない有機農業

キャプション

第1図 「長期輪作試験」圃場でのカバークロップ生育状況(左)とダイズ栽培(右)
第2図 「自然農法比較試験」の圃場全景(左)とミニトマトの栽培状況(右)
第3図 アジア諸国で報告されている不耕起と慣行耕うん体系の生産性比較
第4図 有機野菜における耕起および不耕起での収量の差異
第5図 自然農法比較試験圃場における耕起および不耕起での雑草マルチ(刈敷)の有無がナスの収量に及ぼす影響
第6図 耕起および不耕起でのカバークロップ(ライムギ)の有無がエネルギー投入に及ぼす影響
第7図 長期輪作試験圃場での耕うん方法別の土壌炭素貯留の差異
第8図 長期輪作試験圃場での耕うん方法別の土壌炭素の垂直分布
第1表 耕うん方法とカバークロップの利用が地球温暖化係数(GWP)に及ぼす影響
第9図 アジア諸国で報告されている不耕起と慣行耕うん体系の土壌炭素貯留量の比較
第10図 耕うん方法とカバークロップの違いによる土壌中糸状菌バイオマス(エルゴステロール含有量)の違い
第11図 耕うん方法と冬作カバークロップの有無が細菌と糸状菌の多様性指数(Chao1,Shannon)に及ぼす影響の差異
第12図 プラウ耕と不耕起栽培の圃場において作物が健全に生育する可給水分(pF1.5~3.0のときに保持する水分量)は,土壌炭素が多い不耕起圃場で多くなる
第13図 長期輪作試験圃場でのダイズ栽培の差異。プラウ耕では生育にバラツキがみられた
第14図 茨城県阿見町内の自然農法畑(浅野さんの畑),慣行栽培圃場(陸稲栽培),および除草のみの畑(裸地)での土壌炭素(A),土壌硬度(B)の深さ別の分布
第15図 土壌の化学性・物理性・生物性および作物収量の指数と土壌炭素(SOC)との関係

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