『現代農業』1988年12月号 160ページ~165ページ(ページ数:6)

タイトル

竹下税制改革に物申す(7)

「ぜいたく品」にも「生活必需品」にも同率で課税する「消費税」の不合理さ

執筆者・取材対象: 富岡幸雄

見出し

●画一的に一律3%の単一税率を設定し、逆進性を拡大している「消費税」◎1、「帳簿方式」を軸にしたため複数税率が設けられず単一税率のみを採用―税の仕組みという「技術的事情」が一段と不公正な税の「本質実態」を生み出した◎2、単一税率の「消費税」の基本的な問題点と矛盾―ミンクのコートと下着が同一税率で課税される容認し難い不合理さ●複数税率を設け「逆進性の緩和」に配慮しているヨーロッパ各国の付加価値税◎1、奢侈品には高い税率、生活必需品には安い税率を設けているEC型付加価値税の現状―標準税率のほかに「割増税率」と「軽減税率」とを巧みに使い分けている◎2、フランスは、標準税率のほかに、割増税率、軽減税率、特別軽減税率の4段階の税率を設定―消費の態様に応じて、税率を決め社会政策的な配慮をしている◎3、西ドイツでは、標準税率のほかに、その半分の軽減税率を設定―割増税率やゼロ税率は実施されていない◎4、オランダは標準税率は高いが、軽減税率は、かなり低い税率を設定―軽減税率も導入時の4%が、6%に引上げられた

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