たたいたいわしに、ごぼうやにんじん、味噌を加えてつみれにし、醤油味の汁で煮た料理です。昔は県沿岸部で真いわしが大量にとれ、安価で手に入ったため、日常のおかずとしてよくつくられていました。いわしの旨みがごぼうやにんじんにもよくしみこみ、素朴な味わいです。味噌と醤油の加減もちょうどよく、ご飯がたくさ……
魚の頭も内臓もとらず、丸ごと一匹塩漬けした保存食で、しょっから、塩もん、塩切りとも呼ばれています。伊勢志摩でつくられており、9月から1月頃、秋から冬にかけての寒い時季に漬けこみ、食べられるのは12月から3月頃まで。日常的に食べる人もいますが、この地域では正月には必ず食べる行事食でもあります。 こ……
県北西部に位置する諸塚村《もろつかそん》の料理です。村の94%は山林で、かつては林業、椎茸、茶、肉牛の複合経営が行なわれていました。 おひらと呼ばれる正月の煮しめは、春に収穫し保存しておいたぜんまい、たけのこ、自宅で栽培した椎茸、里芋、手づくりの豆腐の厚揚げ、こんにゃくが材料です。これにいわしの……