魚の頭も内臓もとらず、丸ごと一匹塩漬けした保存食で、しょっから、塩もん、塩切りとも呼ばれています。伊勢志摩でつくられており、9月から1月頃、秋から冬にかけての寒い時季に漬けこみ、食べられるのは12月から3月頃まで。日常的に食べる人もいますが、この地域では正月には必ず食べる行事食でもあります。 こ……
青森ではナラタケのことを「さもだし」「かっくい」などと呼びます。特有の味と香りが好まれており、加熱をするとつるりとした喉ごしになります。南部地方や津軽地方では、秋になると近くの山に行ってとったり、家族や知人からもらったりします。そうすると必ずつくるのがさもだしの塩辛です。 「塩辛」と呼ばれるのは……
豊川市には有名な豊川稲荷神社があります。豊川稲荷は商売繁盛とともに豊作の神様で、油揚げを甘辛く煮含め、すし飯を詰めて米俵を模して俵型にした「いなりずし」が参詣に訪れる人々に親しまれてきました。しかし、戦時中は米不足もあり、この地域ではすしめしの代用品としておからを詰めて、「おからずし」もつくられ……