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タンパク質は,家畜の成長に不可欠な成分です。しかし,タンパク質を構成するアミノ酸は窒素を含んでいるため,過剰に摂取させると多くの窒素が糞尿として排せつされてしまいます。その中には強力な温室効果ガス(GHG)である一酸化窒素などが含まれています。
そこで,近年注目されているのが「アミノ酸バランス改善飼料」です。家畜に必要な必須アミノ酸のうち,必要量に満たないアミノ酸があると,他のアミノ酸も利用されずに排泄されてしまいます。アミノ酸バランス改善飼料は,必要量に満たない必須アミノ酸を結晶アミノ酸で補い,ムダなくアミノ酸を利用できるように整えた飼料です(下の図)。従来よりタンパク質含量を低くしても増体などの生産性には影響がなく,GHGを低減させることも可能です。
「家畜へのアミノ酸バランス改善飼料の給餌」は,国のJ-クレジット制度の対象にも認定されました。2025年追録では,各畜種別に,アミノ酸バランス改善飼料の給与と,温室効果ガス削減の効果に着目した研究を収めました。
鶏用アミノ酸バランス改善飼料の概念図
2009年以来14年ぶりに改訂された『日本飼養標準肉用牛・2022年版』のポイントについて解説します。肉用牛の大型化の進行,飼養管理技術の進歩,新規飼料資源の普及,飼料添加物の新たな指定および取消しなど,肉用牛をめぐる様々な変化に対応した内容です。
作付け面積が大幅に増えた飼料米についての記述も充実(樋口幹人撮影)