Ⅰ．稚苗期
１．発芽不良、種子内部や胚軸部など軟かい部分が食害され、苗立枯れ状になる。
ヨツモンミズギワコメツキ（テンサイの害虫）
２．子葉や稚葉に小さい円形の孔をあけ、時には枯死させる。
Ａ．やや光沢のある銅色の甲虫がいる。
テンサイトビハムシ（テンサイの害虫）３．稚葉の基部が吸汁されて萎凋・奇型し、時には枯死する。
マキバカスミカメ（テンサイの害虫）４．幼茎が株元近くから切断される。
Ａ．土中に巣を作り、黒褐色の幼虫がいる。
フタテンツヅリガ（テンサイの害虫）Ｂ．地表近くに背中に八字形の黒紋のある灰褐色の幼虫がいる。
シロモンヤガ（八の字根切り)（テンサイの害虫）Ⅱ．生育中～後期
１．葉の被害
Ａ．糸を張って葉を折り曲げ、葉裏から網目状に食害する。
シロオビノメイガ（テンサイの害虫）Ｂ．小さい円形の孔をあけ、網目状に食害する。黄緑色でトゲのある扁平な幼虫がいる。
カメノコハムシ（テンサイの害虫）Ｃ．葉を縁から不規則に食害する。
ａ）地際付近に灰黒色の幼虫がいる。
ヨトウガ（夜盗虫)（テンサイの害虫）ｂ）葉に緑色の尺取り状に歩く幼虫がいる。
ガンマキンウワバ（テンサイの害虫）Ｄ内部を袋状に食害する。
テンサイモグリハナバエ（テンサイの害虫）Ｅ葉脈に吸汁痕、奇形があり、その先は萎凋黄変する。
Ｆ葉全体が白色を帯び、裏にはクモの巣状の内側に多数の小さい虫がいる。
ナミハダニ（テンサイの害虫）２．茎葉の被害
茎が株元近くで切断されるか、大きく噛られる。
タマナヤガ（テンサイの害虫）
カブラヤガ（テンサイの害虫）３根部の被害
Ａ地表近くの部分が浅く大きくかじられる。
Ｂ根の肥大が悪く、細根が多く、これに多数のこぶができている。