Ⅰ．は種から出芽期の被害
１．出芽しない。種子内部が食害され、５～６mmの白いうじがいる。
タネバエ（インゲンマメの害虫）
２．出芽はするが子葉内の初生葉が食害され網目状になったり、ボーズになったりする。
(１)出芽直前の子葉を割ると内部あるいは地際部に２～３mm程度の半透明淡褐色のうじ状の幼虫が見られる。根部、胚軸の被害は稀で、子葉表面を浅くかじられ、子葉内部の初生葉の脈間が食害されることが多い。
ハタクロユスリカ類（インゲンマメの害虫）(２)根部、胚軸の被害を伴うことが多く、子葉の食害も深く潜入したものが多い。比較的低密度で被害が発生するので幼虫が見つかることは少ない。
Ⅱ．生育初期の被害
１．地際部から切断される。付近の土中に４～５cm程度の灰褐色の幼虫がいる。
タマナヤガ（テンサイの害虫）
カブラヤガ（テンサイの害虫）３．生育不良。稀にしおれたり、後に枯れたりする。
(１)土中（根部付近）に白色でわん曲し、脚をもった幼虫がいる。
ヒメコガネ（ダイズの害虫）(２)土中（根部付近）に白色で無脚の幼虫がいる。
マメホソクチゾウムシ（アズキの害虫）(３)土中（根部付近）に光沢ある褐色で、硬皮の細長い幼虫がいる。
ヨツモンミズギワコメツキ（テンサイの害虫）Ⅲ．生育中期から後期の被害
１．葉の被害
(１)周縁部から食害、比較的大きな食痕を残す。
①光沢ある黄緑色で、黄白色の細線をもち、剛毛は疎な幼虫。
ツメクサガ（アズキの害虫）②黒褐色～褐色で、背面に不鮮明な濃色の斑紋がある幼虫。
ヨトウガ（夜盗虫)（テンサイの害虫）(２)網の目状に食害
①青緑色～銅赤色の甲虫。
②やや小型で、頭部・胸部・翅鞘の外縁は緑色、中央部は褐色の甲虫。
マメコガネ（インゲンマメの害虫）(３)小さい円い孔をあける。２～３mmで黒色の口吻の長い甲虫。
(４)変色、奇形、枯葉
①多数の緑褐色（成虫は光沢ある黒色）の２mm弱の虫が寄生。
マメアブラムシ（アズキの害虫）②葉裏に多数の微小な虫が寄生する。クモの巣状に糸を張る。
ナミハダニ（テンサイの害虫）２．花の被害
①花蕾の変色、落下。内部に黄白色、しわのある３mm弱のうじ状の幼虫がいる。
３．莢の被害
①莢に大きな孔をあけ、膨軟な子実とともに食害する。
②莢の内部に潜入食害し、外部に糞、かみ屑を排出する。
マメノメイガ（アズキの害虫）
アズキノメイガ（フキノメイガ）（アズキの害虫）③未熟莢の半身を、そぎ取るように食害する。
ガンマキンウワバ（ガマキンウワバ)（マメ科牧草の害虫）④莢内の子実に針で刺したような孔をあけたり、しいなを生じさせる。
マキバカスミカメ（アズキの害虫）４．貯蔵中の被害
①豆に円い孔があき、内部が食害されている。豆の間に小さな（２～３mm）甲虫が動き廻っている。
アズキゾウムシ（アズキマメゾウムシ)（アズキの害虫）