大分との県境にある豊前《ぶぜん》地域では、夏から秋のかぼちゃがとれる時期になると、かぼちゃのだんご汁をつくります。基本の材料はかぼちゃ、いりこ、小麦粉の3つですが、塩味だったり味噌味だったり、かぼちゃの切り方や煮くずし加減、加える材料など、各家庭の母の味があります。山国川《やまくにがわ》をはさみ……
ずいきともち米のだんごが入った味噌汁です。ごぼうや白菜、薄揚げなどを入れることもあります。赤ちゃんが生まれて3日目にこの汁をつくって母親に食べさせます。県下全域で「産後3日目に産婦が食べると乳の出がよくなる」といわれています。赤ちゃんが生まれると、もち米の粉と干しずいきのセットにのしをつけて親戚……
種子島ではさつまいもをからいもといい、さつまいもでんぷんをいもんせんと呼びます。島では昔から掘りたての新鮮ないもでいもんせんをつくって保存し、利用してきました。 だんご汁は味噌汁で、でんぷんとさつまいもでだんごをつくります。だんご汁をすまし仕立てにすると吸いもんです。いもんせんを水で溶いて油で焼……