入間地方山間部で日常的に食べてきたもので、いもはやわらかくほんのり甘味があります。調査した飯能市名栗は平地が少ないため米がつくれず、自家用に小麦や大豆、野菜をつくってきましたが、さつまいもは商業用にも栽培されてきました。一度に大量にとれるいもを腐らせないように乾燥させて保存し、大切に食べる料理で……
県内各地でつくられている干しいもと小豆のいとこ煮です。ご飯が足りないときには、ご飯の代わりやおかずとして食卓に上りました。味つけは塩だけですが、少しの塩けで干しいもの甘味や小豆の風味が引き立ちます。寒い時期や農作業で疲れたときに食べると元気が出ました。おやつにするときは、砂糖を加えて甘く炊き上げ……
干しいもは、県全域で年代を問わず食べられる冬のおやつです。明治時代に静岡から干しいもの製法が導入され、ひたちなか市那珂湊《なかみなと》地区のせんべい屋がせんべいを干す設備で初めてつくりました。その後、水産加工業者が干物の設備で製造し始め、市内の勝田《かつた》地区北部でさつまいもの作付面積が広がり……