昭和30年代、県西部に位置する松井田町(現安中市)は稲作と養蚕《ようさん》の専業農家が多く、冠婚葬祭をはじめ蚕上《かいこあ》げや田植えのように集中して人手が必要な農繁期には、親族や村内で助け合って作業をこなしました。田植えのときは、農家は手伝いの人々を「田植えにしん」などの田植え料理でもてなしま……