大村ずしは、すし飯・具・すし飯・具と2段に重ねた角形の押しずしです。旧大村藩だった大村市を中心に、東彼杵《ひがしそのぎ》郡や西海《さいかい》市などに伝わるハレの日の料理で慶事や弔事いずれでも、また何か行事のたびに家庭でつくられてきました。大村氏の領地回復の祝膳が起源とされ、500年以上の歴史があ……
春先にとれる食材や、冬の間につくった「へそ大根」、乾物のにしんなどの具材をたっぷり使った料理で、県北部では普段の食事や端午の節句のごちそうに出されます。ここでよく利用される淡竹《はちく》は、やわらかい食感で、春の煮物に欠かせません。へそ大根は輪切りの大根をゆでてから真ん中にワラひもや細い竹の棒を……