北勢・中勢・伊勢志摩で日常的に食べられています。とろろ汁に使う伊勢いもは大和いもの改良品種で、強い粘りを利用して和菓子の原料(薯蕷《じょうよ》)にもなっています。伊勢いもの産地である多気《たき》町での栽培の歴史は古く、300年以上といわれています。近世以降、種いもが伊勢参り客によって全国に持ち帰……
勝浦川流域の勝浦町や上勝町では、夏になると河原で新鮮な鮎となすやじゃがいも、玉ねぎなどで味噌仕立てのろうすい(雑炊)をつくります。この地域では「鮎の喰い川」と呼ぶ鮎の瀬張り漁が、漁業権をもつ人を中心に近所の人たちで行なわれます。川幅が広く流れの緩やかなところ(大川)で網を上流と下流から入れて鮎を……