石鎚《いしづち》山系の中山間地域で食べられていたとうきび(在来種とうもろこし)の粉を、具だくさんの汁ものに入れた主食兼おかずの和風ポタージュのような料理です。おつりの「つる」は「まとめる」「とじる」という意味です。 かつては山の斜面を利用した畑作が多く、とうきびは貴重な主食でした。収穫後は軒下で……
山中湖村は標高が高く土地は火山灰土で、昔から米がとれません。そのため、火山灰土でも育つとうもろこしが増産され、主食として活用してきました。とうもろこしの粉のだんごをヒジロ(囲炉裏)の灰で焼いた「灰もぐり」はご飯代わりで、朝食はいつもオシイ(汁)と灰もぐりでした。オシイにはうどんやだんごを入れるこ……
山中湖村のある富士北麓は周囲を山で囲まれ、ほとんどが富士山の火山堆積物の砂や石、粘土の互層地層のため、稲作に向かない土地です。そこで雑穀、豆類、芋類が栽培され、わけても、とうもろこしは長らく主食として食べられてきました。とうもろこしは甘さのない甲州もろこしという在来品種で、粉にひいて湯で練った生……