北海道を代表する肉料理といえばジンギスカンです。昔はどの家にもジンギスカン鍋があり、長い冬は茶の間に新聞紙を敷いて七輪に炭をおこし、夏は野外で炭をおこし、丸い形の冷凍マトンロール肉と野菜をジュージューと豪快に焼きながら家族で食べました。 現在、マトンは輸入品が多いのですが、昔は北海道産でした。羊……
県中央部に位置する筑豊地方は、江戸時代には長崎と小倉を結んだ長崎街道の宿場町があり、文化や産業が行き交うところでした。行商も多く、現代では流通量が少なくなったくじら肉も、この地域では日常食で、かしわ(鶏肉)よりもよく食べられ、脂身は野菜炒めに使ったり、赤身肉はカレーや煮物にしたりと、生くじらも塩……
戦前の呉では、店で「一銭洋食」、家庭で「お焼き」と呼んだおやつがありました。メリケン粉(小麦粉)の生地に、魚粉やかつお節、ねぎ、とろろこぶ、青のり、天かすをかけて焼き、二つ折りにして醤油をかけたそうです。昭和35~45年頃にはお好み焼きと呼ばれ、キャベツやもやし、肉、卵などが加わりソース味になり……