でべらはタマガンゾウビラメといい、ヒラメの仲間です。大きさは手のひら大、手を広げたような形なので「手平《てびら》」、さらになまって「でびら」ともいわれます。焼くと頭と中骨以外は、すべて食べられるのでカルシウムの供給源となり、栄養もあります。 瀬戸内海は内海で潮の干満差が大きく、多島海のため潮流が……
でべら(手平)は、タマガンゾウビラメという魚を干したもので、尾道市の冬を代表する産物です。竿で釣って、船に揚げて跳ねていたのが止まったときの形が手のひらに似ていることから、でべらと呼ばれるようになったそうです。11月も下旬になると、市内では1本の縄にでベらをたくさんつるして売っている引き売りの姿……
昭和30年代、東京湾ではあなごがたくさん釣れ、大井町や大森海岸付近では新鮮なあなごを買うことができました。夏が旬のあなごは土用のうなぎ同様、夏場に多く食べます。魚屋の店先には東京湾で釣れた生のあなごや白焼きがシャコなどと一緒に並び、この江戸前あなごでつくる天ぷらや煮あなごは、夏の接客料理のひとつ……