県西部の焼き物の町、有田は窯元や職人の町です。窯元は大勢の職人の食事をまかなうのに、八百屋や近隣の農村からの引き売りを利用するだけでなく、簡単な自家用畑を持って野菜の足しにすることもよくありました。栽培が簡単な冬瓜は、夏になるとあちこちの畑に転がっていたそうです。 当時の冬瓜は1個が5㎏ほどもあ……
大根のなますにくじらのせん切りを加えたもので、くじらの脂でコクが出ます。薄切りのくじらがプリッとしており、大根やにんじんと違った食感と味わいが加わることで豪華さもプラスされます。昔はくじらは肉代わりで、長崎県下で食べられてきました。「勇魚《いさな》」と呼ばれて縁起のよいものとされ、正月・結婚式な……