法事や葬式に欠かせない精進料理です。呼び方は「ひりょう」や「ひろうず」などさまざまですが、勝浦町では黒い漆器や陶器などの平たい器に盛ってお膳にのせるため、おひらと呼ばれています。 中に入れるにんじんや椎茸、きくらげは身近な食材。みかん栽培のさかんな勝浦町では、みかんの木を切ったあとに生えるきくら……
すし飯の代わりにおからをにぎるおまんずしは、西部(石見《いわみ》地方)では春や秋の祭り、婚礼などのお祝いなどにつくられるハレの料理です。炒ったおからを丸め、酢じめにしたイワシやアジをのせて巻き、毒消しの笹の葉の上に盛りつけます。普通のすしは冷たいのですが、おまんずしはおからがほんのり温かいので喜……