県北西部にある津久井地域では、煮こみうどんのことを古くから「にごみ」と呼びます。この地域は水田が少なく、米よりも小麦や大麦が多くつくられ、ご飯の足りない分にうどんやすいとんなどが食べられました。とくに夕飯にはうどんの日が多くありました。 生のうどんを直に煮こむので、塩辛くならないように塩を少量に……
こごみは、人がこごんで(かがんで)丸まっているように見えることから「こごみ」というそうです。山菜の中でもアクが少ないので、さっとゆでてシャキシャキ感や独特な春の香りを楽しみます。県北西部の嬬恋村《つまごいむら》では昔、伸びきる寸前の、大人の膝下くらいまで大きくなったものをとって、ゆがいて干して保……