関東のおでんは、だし汁は昆布とかつおぶしの合わせだしで、煮汁は醤油味、具にはんぺん、すじ、ちくわぶが欠かせません。はんぺんとすじの原料は、もともとはさめです。江戸時代の東京湾にはさめ場と呼ばれる漁場がありました。当時、さめのヒレ(ふかひれ)は中国への輸出品で、残ったさめの肉ではんぺんがつくられま……
札幌まつりは明治のはじめから続く北海道神宮例祭のことで、毎年6月14日から16日に行なわれます。本格的な初夏の訪れを告げる行事でもあり、札幌市民最大の祭りとして親しまれてきました。 北海道神宮のお参り、山車《だし》の見物、中島公園の露店と楽しみが多い祭りですが、15日の例祭の日に家族で食べるごち……
祝儀にも不祝儀にもつくる新島《にいじま》のハレの煮しめで、デーコビラとも呼ばれます。デーコは大根のことです。一説では平皿に盛りつけたので「ひら」となったそうで、小さめの皿いっぱいに盛りつけ、もてなしの気持ちを表します。 そぎ(大根を細長くそぎ、冬の西風で干した干し大根)、ごぼう、にんじん、昆布、……