昔からわけぎは春の野菜として栽培されています。秋のお彼岸の頃に植えると、秋祭りの頃に芽を出します。冬を越し、ひな祭りの頃になると緑色が増します。これを和え物にして旬の味を楽しみます。現在では、1年のうち2回収穫しているところもあるようです。 わけぎは緑の部分と白い部分では火の通りが違うので、白い……
横須賀市は県南東部の三浦半島中央部に位置し、東京湾と相模湾に面しています。わかめの養殖が行なわれている猿島は市街地からも見える無人島で、島の周辺一帯が浅瀬で、砂地で海藻が入り交じる格好の釣り場です。猿島のわかめは、やわらかくて歯触りもよく、ぬたをはじめ、さまざまな料理に使われます。 猿島でのわか……
幡多郡黒潮町など県西南部の沿岸地域は、太平洋の荒波で浸食された岩場が続きます。岩場は貝や海藻をとる漁場として生活に欠かせないもので、春、漁が解禁になると、潮が引いた浜辺の岩にへばりついたふのりを手でむしりとるように収穫していきます。子ども同士で磯の浜に遊びに行き、岩にくっついているふのりを貝殻で……
琵琶湖にすむ固有種のセタシジミを使ったぬたです。セタシジミはマシジミに比べ大きくて旨みが強いのが特徴。春先からおいしいセタシジミがとれ始めるので、たっぷりの身しじみ(ゆでて殻からはずしたもの)とみずみずしいわけぎやねぎを合わせて酢味噌で和え、春祭りなどのごちそうにしました。 近年ではセタシジミの……
広島県はわけぎ生産量が全国一で、尾道市と三原市の沿岸部と島しょ部を中心に栽培されています。瀬戸内海のやや東部寄りに位置するこの地域は、温暖な気候に恵まれ、冬でも葉先が枯れないやわらかいわけぎが収穫できます。栽培の歴史は古く、明治末期には京阪神方面へ出荷されていたそうです。株分かれによりたくさんの……