昭和50年代に行なった横浜市の食生活調査で、餃子は代表的な夕飯のおかずにあげられました。横浜市には江戸時代末期に外国人居留地がつくられ、やがてそこが中国人を中心とした南京町になり、昭和30年に中華街と呼ばれるようになります。日頃から中国料理に接する機会も多く、餃子は家庭でもよく食卓にのぼりました……
県中央部に位置する筑豊地方は、江戸時代には長崎と小倉を結んだ長崎街道の宿場町があり、文化や産業が行き交うところでした。行商も多く、現代では流通量が少なくなったくじら肉も、この地域では日常食で、かしわ(鶏肉)よりもよく食べられ、脂身は野菜炒めに使ったり、赤身肉はカレーや煮物にしたりと、生くじらも塩……
卵を吸った麩(フー)をこんがりと焼き、野菜と炒め煮(イリチー)した料理です。「イリチー」はだしを加えて炒め煮すること。彩りがよく味はあっさりしていますが、食べごたえはしっかりとある普段のおかずです。この料理を「フーチャンプルー」と呼ぶこともありますが、「チャンプルー」は島豆腐(『肉・豆腐・麩のお……