大小120あまりの島々からなる天草地方は海の幸が豊富な場所で、以前は牡蠣やアサリ、「みな」などの貝類もたくさん生息していました。みなは、小型の巻き貝で、地域によっては「にな」「しったか」とも呼ばれます。みなは今でも浜の近くの岩にびっしりくっついており、潮が引いたタイミングで浜辺に行くと簡単にとる……
秋田県では正月の魚料理として、鯛の塩ふり焼き、はたはたの塩ふり焼き、きんきん(きんき)の塩ふり焼き、ぶりの照り焼きとともに鯉の甘煮もとり入れられています。鯉の甘煮は内臓も骨もおいしく食べられます。醤油、酒、砂糖などで甘辛く煮こみ、保存もきくので、おせち料理として重箱詰めにも適しています。 以前は……
武蔵野台地の北端になる川越地域は、江戸時代からのさつまいもの産地です。川越は新河岸川《しんがしがわ》から荒川を通じる江戸への舟運があり、米や農作物などの物資が運ばれました。寛政期の江戸の町に焼きいも屋ができてさつまいもの需要が増えると、近郊の農家は出荷用として栽培するようになりました。川越は重い……