郡山市西部に位置する湖南町《こなんまち》で食べられている地竹《じだけ》と鯖の缶詰、じゃがいもを入れた味噌汁です。地竹とは、根曲がり竹のこと。湖南町は高冷地で地竹がたくさん収穫できたため、たけのこというと地竹です。5月末から6月中旬頃、暖かくなり地竹がとれるようになると、じゃがいもと合わせてたけの……
奥信濃は豪雪地帯ながら、四季折々の農作物や自然の豊富な食材に恵まれています。ここで「たけのこ」というと、細長い根曲がり竹(チシマザサ)のことです。根曲がり竹がとれる5月下旬から7月上旬は、さばの水煮缶との味噌汁がよく食卓にのぼります。身欠きにしんでつくる家庭もありますが、さば缶は切ったり戻したり……
大山《だいせん》山麓は、冬は降雪量が多く野菜などがとれないため、春から秋にとれた野菜や山菜は干したり塩漬けにしたりして保存する習慣があります。当時はこの保存した山菜を使った煮物はごちそうでした。煮物以外に、郷土食の「大山おこわ」の具としても利用されます。煮物に入れるこんにゃくは自家製で、畑で栽培……