九州の玄関口、北九州の伝統的な家庭料理で、ぬか床漬け(ぬかみそ漬け)のぬかみそを入れて炊いた煮魚です。古く小倉《こくら》城内で調理をした御殿女中の間で交わされた呼び名から、別名「おおさじ煮」。青魚を煮るときにひと握り入れると魚の生臭さが消え、よく煮こむことで煮汁の甘辛い風味とぬかみそや山椒の風味……
秋田県ではふきのとうを「ばっけ」と呼びます。ばっけは、長い冬が終わり春の訪れをつげる植物で、秋田県の県花でもあります。早春、3月になると山間部ではあちこちでばっけが生えるので、ばっけ味噌は県内各地でつくられています。 ばっけ味噌は細かく刻んだばっけを味噌で練ったもので、簡単につくれます。アクがあ……
野菜味噌は、夏にとれる野菜を多めの油で炒めてから味噌と砂糖で調味したものです。なす、いんげん、青なんばん(青唐辛子)、青じそ、にんじんと野菜がたっぷりで、青なんばんのピリッとした辛さと青じその香りがきいた甘めの味噌味はご飯にのせておいしく、おにぎりに入れたり、肉を炒めるときの味つけにも使ったりし……
煮味噌は常備菜として、県内のどの地域でもつくられていますが、南伊勢町、紀北町、尾鷲市など海に面する地域の場合は多くの漁獲に恵まれるため、魚介類の活用方法として、魚介を炊きこんだ煮味噌がつくられています。量的に少ない魚や名前が十分に広まっていない魚はあまり流通しませんが、これらの魚の、地元での利用……