鳥取では冬になるとかきもちをつくります。なかでも中国山地の東部に位置する智頭町《ちずちょう》はかきもちづくりがさかんな地域で、1月5日の小寒から節分までの寒の時期には、薄く切ったもちをわらで編んだものが部屋中にすだれのようにつるされている光景が見られます。ここでは寒の時期に氷が張るほど冷たい水で……
ポン菓子に水あめをからめて丸めた、ひな祭りのお菓子です。鳥取では、昔はよくポン菓子をつくる業者が集落にやってきていたので、家の古米を持っていき、ポン菓子にしてもらっていました。ポン菓子はおやつに食べることもありましたが、甘い水あめをからめた大きなおいりはボリューム感もあり特別な味わいで、子どもた……
昔、県内では、おいしいもち米がとれると評判の池田町をはじめ、米づくりがさかんなところでは、冬に食べるお菓子はかきもちやばんこもち(干したよもぎもち)が主流でした。かきもちには何も入っておらず食紅で赤や青に着色されたものだけだったそうです。現在は、豆、青のりなどいろいろなものが入っていたり、もち米……
県南部の湯前町《ゆのまえまち》では、小寒から大寒の間の「寒」の時期についたもちを「寒もち」と呼びます。この寒もちを薄く切って1カ月ほど乾燥させたのがかきもちです。保存がきき、手軽に食べられるので、おやつが今のようにたくさんない時代、重宝するものでした。 昔は子どもたちが友達の家に行くときにはポケ……
県全域で食べられています。もちは冬の食べものでしたが、今では一年中、道の駅などで、生、焼いたもの、揚げたものなど販売されていて人気があります。 かきもちは、搗いたもちを木の角箱に入れて、ときどきひっくり返しながら適度なかたさになったらもち切りカッターで切り、もち棚に並べて干していました。 切った……