「そば」といっても麺ではなく、殻を除いたそばの実(そば米)をゆでて、冷たいそばつゆをかけます。酒田をはじめとする庄内地方の家庭料理で、来客時のもてなし料理や精進料理の一品とされてきました。元は関西方面の寺院で食べられていたものが、北前船の西回り航路で酒田に伝えられ、料理屋でのもてなしの食膳にとり……
納豆汁は、すりつぶした納豆と根菜やきのこ、いもがらなどでつくる具だくさんの味噌汁です。加熱をすると、納豆の強い粘りが適度なとろみに変わり冷めにくく、食べると体が温まります。欠かせないのが里芋の茎を干したいもがらで、シャキッとした食感がおいしさを引き立てます。豆腐やこんにゃく、油揚げと食材も多く、……
とんぶりはほうきの材料になるホウキギの実で、ホウキギを栽培していた比内地方の人々がその実を食べられるように工夫して加工したのが始まりとされています。旬は10月から11月。収穫後に乾燥させ、ゆでて殻を除き、1日水に浸してから手でもんで果皮(外皮)やごみを流したものを食べます。直径1~2㎜の小さな緑……