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日だまりでさがそう-早春(そうしゅん)の生き物

冬の冷たい北風がまだふいても、3月の終わりから4月のはじめになると、南向きの土手や枯れ草(かれくさ)の中はあたたかです。日だまりをさがして、気温や生き物のようすを観察(かんさつ)してみましょう。

観察
校庭(こうてい)や家のまわり、林(はやし)の中などで、どこが、いちばん気温(きおん)が高いか、温度計(おんどけい)ではかってみましょう。

<野草の花をさがそう>
あたたかな日だまりには、一足(ひとあし)はやく、春の草花が小さな花をつけています。そんな植物(しょくぶつ)をさがしてみましょう。

・ハコベ
ハコベは、日だまりで小さな白い花をつけています。花びらの数が10枚(まい)にみえますが、よく見ると花びらのつけ根が2つに分かれています。

・フキノトウ
日あたりのよい土手には、フキノトウが顔(かお)を出しています。

・オオイヌノフグリ
オオイヌノフグリは、むらさきの小さな花をつけています。さわるとポロッと落ちてしまいます。

<日だまりの昆虫(こんちゅう)>
日だまりには、いろいろな昆虫たちも集まっています。昆虫には、成虫で冬を越(こ)すもの、さなぎや幼虫で冬を越すもの、卵(たまご)で冬を越すものがいます。日だまりに顔(かお)を見せるのは、成虫で冬を越す昆虫です。

・タテハの仲間
日だまりには、成虫で冬を越すタテハの仲間がとんできます。茶色のキタテハ、赤い模様(もよう)のアカタテハ、るり色のうつくしいルリタテハなどがみられます。昆虫の足は6本ですが、タテハの仲間は、前足の2本が退化(たいか)しているので、4本足にみえます。花などにとまっているとき、横から観察してみましょう。

・トンボの仲間
トンボの仲間では、オツネントンボが成虫で冬を越します。オツネンは越年(えつねん)の意味です。からだは細く小さいうえ、まわりの木と同じような色をしているので見つけにくいかもしれません。

・甲虫(こうちゅう)の仲間
甲虫(こうちゅう)の仲間で日だまりに出てくるのはナナホシテントウです。日だまりの草の上を意外に速く歩きます。

・バッタの仲間
バッタの仲間では、ツチイナゴが成虫で冬を越します

ほかにも、いろいろな生き物が日だまりに集まっています。どんな生き物がいるかよく観察してみましょう。

ミニミニちしき
日だまりに出てこない動物たちは、どうしているのでしょう。
彼らは、わざわざ日の当たらない寒(さむ)いところで冬を越します。ひなたは、昼と夜の温度(おんど)の差(さ)が大きいため、夜の気温の低下(ていか)にたえられずに死んでしまうためです。気温が8℃のときでも、風のこない日だまりは15℃をこえます。しかし、夜になると同じ場所が氷がはるほど冷えこみます。日かげでじっとしていれば、数度の温度差ですみ、本当の春をまつことができるのです。


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