防除改善 地域・農家の事例

斑点米カメムシの関連記事を探る

■新しくなった検索システムで記事を探すと…

「防除情報コーナー」7月20日号の「防除のアイデア」で紹介した斑点米カメムシは、今年も各地で多発しているようです。
そこで、ここでは、このたび新しくなった検索システムを使って、一筋縄ではいかないこの難害虫とどのように立ち向かっていけばいいのか探ってみましょう。
新しいシステムといっても、検索のやり方が大きくかわったわけではありません。
このページの上部にある入力欄に、「斑点米 カメムシ」と入力して「検索」ボタンをクリックしてください。検索語の間には「 」(空白・スペース)を入れる。データベースのチェックはどこにもチェックを入れなくてもかまいません。
新システムではこれで「『斑点米』と『カメムシ』の両方がある」記事を検索します(AND検索)。これまでのように検索語の間に「*」を入れても同様に検索できますが、「 」(スペース)のほうが入力が簡単です。
最初に検索をするときの設定では、検索結果はタイトルの他に執筆者や見出しなども表示されますが、ここでは、タイトルだけが並ぶように「記事の概要」のところを「非表示」として、もう一度「検索」ボタンをクリックしてください。
すると、図のような結果が得られました。
ごらんのように、「斑点米」と「カメムシ」がマーク表示されていますが、これも改善点のひとつです。

■「関連が深い順」に結果を表示

さらに大きな変更点は、各行の右端に(スコア:931)というように出ていますが、検索結果の表示順序を、「スコア」の多い順に表示するようになったことです。
「スコア」とは、記事のタイトルや見出しに検索語があったばあいに、本文中にあったばあいよりも点数に重みをつけて計算した合計値のことです。「スコア」の値が大きいほど、タイトルや見出しといった記事の重要な部分に検索語がより多く存在することになるので、その検索語との関連性が高い順に表示されると期待できるわけです。
これまでは記事の新しい順か古い順でしか表示できなかったのにくらべて、だいぶ使いやすくなっています。
ここでは15件のヒットがありました(これは8/28時点での結果。記事が追加されればヒット件数は増えることがあります)。
タイトルだけではわかりにくいところがあるので、もう一度「記事の概要」を「表示」にして「検索」ボタンをクリックすると、タイトルだけではわかりにくかった「概要」が見えてきます。
それを見ていくと…

■まず畦回りをきれいにすることから

15件のうち、12件が『現代農業』の記事でした。
そして上位3位までが、いずれも畦畔雑草をきれいにすることに関する記事であることが「概要」を見るだけでもわかります。その他、5位以降にも3件は「畦畔」に関する記事があることがわかります。また、額縁防除の意義とそれを裏付けるカメムシの生態を説明した記事もあります。生態といえば、出現する時期が種類によって違うことを詳しく解説した記事もありました。
害虫防除はとにかく農薬散布と考えがちですが、こうした視点からの記事が豊富なのが『現代農業』の強みです。
もちろん、「『少量散布』でも病害虫の防除効果は十分」といった農薬散布についての記事もヒットしていますし、「キトサンに忌避効果あり!農薬との混合散布で成功」というように農家ならではの発想による農薬利用の工夫もありました。

■防除のことならやっぱり…

オーソドックスな防除情報といえば『農業総覧』の記事ですが、ここでは第4位に「イネ カメムシ類(斑点米)」というそのものズバリの記事がヒットしています。
冒頭部で斑点米の原因であるカメムシにはどんな種類があるのかがわかるので、その名前で検索をすればカラー診断も可能になります(8月時点での検索システムでは、「カメムシ」というキーワードでは「○○カメムシ」「△△カメムシ」はヒットしないことがあります)。
農薬による防除法の記述も詳しく述べられてはいますが、やはりここでも周囲の雑草除去が最大のポイントとして解説がされています。

■「特集トビラ」にも注目

さて、上のリストの9番目に「難敵害虫カメムシ対策(トビラ)」とありますが、これは『現代農業』の2000年6月号の特集の最初のページ(これを「トビラ」といいます)を指しています。ということは、この特集で、さまざまなカメムシ対策が紹介されていることがうかがえます。
なお、特集名で記事の検索を行うことが現状ではできないので、この特集を探すには「200006」(2000年6月号にはこのような番号がふられています)と「カメムシ」で検索するとその特集記事をひくことができます(特集名での検索ができるようにするための修正は後日行います)。

■検索の「角度」を変えてみよう

上のリストの最後の2本は『農業技術大系』の記事。「米の品質」についての基礎的解説と、精農家の事例紹介です。
農家の記事を見ると、多肥栽培で遅発分げつ多くなると、それがカメムシの被害を多くすることにもつながる点が強調されています。
このように、単に害虫の防除だけにとどまらず、「品質を高める」という角度からの記事を探すきっかけとしても記事を読んでいける…。これはデータベースを使う醍醐味ではないでしょうか。