防除のアイデア

今月のテーマ(2)防虫ネットで害虫シャットアウト

 進入経路を断てば,害虫の被害がなくなるのは自明の理。つまり,害虫の侵入口をネットで塞いでしまおうというのがこの方法です。トンネルやハウスなどの施設栽培ではじつに有効です。
 防虫ネットをうまく使うのは,虫の大きさや侵入の仕方によって使い分けるのがミソ。さて,その上手な使い方は・・・

■3~6mmネットとネズミ返しで、夏秋トマトのオオタバコガ撃退

これが防虫ネット。3mm×5mmの目合い。「目ズレするのが気になるけど、オオタバコガには農薬より効く」と淵上さん。
目合い1mm・幅6mの防虫ネットを支柱に直接「ベタがけ」し、主枝横芯前に途中ではずす方法(『野菜編』第10巻インゲン「防除ネット被覆栽培」より)

 岐阜県飛騨地域の夏秋トマトで今、防虫ネット栽培が定着、大きな広がりを見せている。早い農家では五年ほど前から始めていて、その確実な効果が評判を呼んでいるのだ。さらに今年、県が農薬と化学肥料をそれぞれ30%以上減らす運動(ぎふクリーン農業)を進めているため、面積はぐっと増えそうだ。
(『現代農業』2002年8月号)→記事全文へ

■防虫ネットの利用技術

 防虫ネットは,0.5mm目合いのきわめて細かいものやズレが生じない加工を施したものなど,品質が著しく向上している。このような精巧なネットの登場により,ヨトウムシ類やタバコガ類などの大型鱗翅目害虫ばかりでなくコナジラミ類,スリップス類あるいはハモグリバエ類のような微小害虫の侵入抑制も可能になってきた。
・・・・・害虫の種類別ネット選択、張り方などの基礎知識の宝庫!
(『野菜編』第12巻 共通技術・先端技術 <施設・資材-被覆のタイプと生育環境>)→記事概要へ

■超カンタン!防虫ネット巻き取り器

 兵庫の山下正範さん考案の防虫ネット巻き取り器。といってもごく簡単なもので、30cm_240cmのベニヤ板(建築廃材)に、3mのポール(支柱)を針金でくくりつけただけ。
 一人で巻くこともできるけど、二人でやると便利。そして、この巻き取り器を付けたまま保管しておくのがじつはポイントで、次に使うときすぐに簡単に張れる。畑の端に置いたコンテナの取っ手穴にポールを差し込んで引っ張ると、ぱたぱた回って一人でもラクに展張できる。(『現代農業』2002年12月号)→記事全文へ