今月のテーマ(1)バンカープランツで天敵増やし、農薬減らすバンカープランツってご存じですか? 作物を病害虫から守るための天敵を涵養してくれる作物のこと。ムギ,ソルゴー,クローバー・・・いろんな植物が土着天敵を増やして作物を守ってくれるんです。■天敵いっぱいの空間をつくろう いつの間にかコナジラミもコナガも減っていた
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ハウスの中に播いた麦と福広さん。ここにつくアブラムシをエサに、アブラムシの天敵であるアブラ蜂を増やして夏秋トマトや冬のコマツナなどのアブラムシを防ぐ(写真:赤松富仁撮影)
笠岡地区で土着天敵の威力に最初に気付いた岡田忠さん一家
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三重県名張市の福広博敏さんの畑におじゃますると、ブロッコリーのウネにムギが植わっていた。ハウスの中をのぞくと、ここにもムギが。道端にはクローバーやヨモギがビッシリ。どれも意識的にタネを播いたもの、土着天敵を殖やすためのバンカープランツである。
(『現代農業』2003年6月号)→記事全文へ
岡山県笠岡市の岡田忠さんは、露地ナス畑を三条播きのソルゴーで囲んだ。畑の中にも二本ソルゴー帯をつくって、万全の態勢だ。――こうして、岡田さんは露地ナス栽培を開始。農薬散布にある程度追われるようになるのは、覚悟のうえでのことだった。ところが、虫が出ないのである。
(『現代農業』2000年6月号)→記事全文へ
天敵を使うと、いろんなことが変わる。「虫に教えてもらったとおりやっただけ」と石川榮一さん(神奈川県海老名市)はいうが、ハウスの中にトマトだけを見て栽培していた頃と、トマトと虫の両方を見て栽培するようになってからとでは、いろんなことが全部変わってきた。農薬を使わなくなって、ハウスに土着天敵が増えたのももちろんそうだが、天敵を使うと、出る病気も変わってくる。
(『現代農業』1999年6月号) →記事全文へ