防除のアイデア

防除の工夫

あっちの話こっちの話

 農文協の普及職員がむらで聞いたいろいろな工夫は、月刊『現代農業』の常設コーナー「あっちの話・こっちの話」に掲載されて好評ですが、ここでは、防除に関して反響の多かった記事を2〜3話ピックアップしてお届けします。

■水におぼれる?ヨトウムシ

 板倉町の奥沢さんに、地面を這って野菜に近づいてくるヨトウムシを水で防ぐ方法を教えてもらいました。
 守りたい野菜のウネをグルリと囲むように、ビニールシートで小さな溝をつくり、水を入れておくのです。溝の幅は靴の横幅くらい、深さは5cmくらいでいいそうです。
 ヨトウムシは夜にエサを目指して移動するのですが、溝があると、野菜にたどり着く前にそこに落ちてしまいます。朝見ると、何十匹ものヨトウムシが水を吸って膨れた状態で死んでいるのだとか。
 以前から、畑を歩いた足跡にできた水たまりでヨトウムシが死んでいるのをよく見かけていた奥沢さん、「ヨトウは水に弱いのでは?」と考えて思いついたそうです。家庭菜園にちょうどいいアイデアですね。
群馬県板倉町より・青田浩明(『現代農業』2003年5月号)

■アルミのピカピカ効果でカミキリムシを撃退!

 江戸時代の農書『百姓伝記』の作者が住んでいたといわれる大須賀町で金原ようこさんに聞きました。金原さんは家の周りで何種類もの果物を育てているのですが、毎年春から夏にかけてナシやレモンの幹に傷をつけるカミキリムシに困っていたそうです。
 もの知りの隣のおじいさんに相談したところ「カミキリはキラキラ反射する光が嫌いだから、すぐそこの遠州灘の白い砂をとってきて根元にまいておいたらいい」と教えてくれました。
 試してみると確かに効果はあったものの、砂がすぐ風で流され、何度もまきなおさなくてはなりません。
 そんなとき近所のスパイス工場でたくさんのアルミの袋が捨てられているのを見た金原さん、これを敷き詰めたらどうだろうと思いついたそうです。幹の周りにぐるりと敷いて石で重石をしておいたところ効果テキメン、みごと、カミキリムシが寄りつかなくなったのだとか!
 以前、墨汁でカミキリムシを防ぐアイデアがありましたが、この方法ならもっと手軽かもしれませんね。
静岡県大須賀町より・喜島咲子(『現代農業』2003年4月号)

■ネズミ退治はヘビにお任せ

 七尾市の池田昭広さんは、土着菌ボカシをつくり、一反のハウスで野菜を栽培しています。おいしい野菜はネズミも大好き。何十匹もがマルチの下に潜んでいて、小さい実や根をかじるので困っていました。
 薬でも粘着シートでも追いつかず、試行錯誤した結果、一番効くのは「ヘビ」だとわかったそうです。ヘビを見つけては捕まえて、マルチの植え穴にしのばせます。ヘビはネズミを追っかける。ネズミはヘビから逃げる。ヘビがマルチからいなくなっても、一度追いかけられたネズミは怖がって来なくなる。
 「3回くらいヘビを入れてやれば、ネズミの被害はぐっと減る」とのことでした。
石川県七尾市より・増川英徳(『現代農業』2003年2月号)