口絵

家業考(安芸)<かぎょうこう>

耕作技術と台所の心得(味・油のつくり方,各種漬物の漬け方など),葬式の出し方などについて,年中行事,農事暦のかたちで子孫に伝える家訓書。非常に具体的に記述され,読者の心を打つ。

農作自得集(出雲)<のうさくじとくしゅう>

昔から伝えられた農事の教えを古老に聞きながら簡明な文章でつづった農書。立地に合わせて冬春の農事の準備から耕作法,とくに綿のつくり方を説く。

神門出雲楯縫郡反新田出情仕様書(出雲)<かんどしゅっとたてぬいぐんたんしんでんしゅっせいしようがき>

財政迫に見舞われた松江藩建直しの一方策として郡役人が具申した新田地帯での農耕の指針書。裏作・堆肥つくりによる地力増進を強調する。