『現代農業』2007年評判の特集

『現代農業』2007年評判の特集

農家みんなで<作る>雑誌

月刊『現代農業』今年評判の記事と来年目指すもの
・・・『現代農業』で、技術と暮らしと売り方の名人になる!

『現代農業』編集部


2007年『現代農業』各月号の巻頭特集

むらびと全員、それぞれが「名人」

 最近、月刊『現代農業』では「名人になる!」シリーズが流行しています。巻頭特集だけ見ても、2005年5月号「草刈り・草取り 名人になる!」から始まって、2006年5月号「耕耘・代かき 名人になる!」、2007年5月号「田植え名人になる!」、9月号「直売所名人になる!」、そして最新号2008年1月号「直売所名人になる!2」…。

 これらは、名人はどこかにいるものではなく、農家一人一人みんなが工夫して、それぞれ名人になろうという気持ちを込めてのことです。『現代農業』は、読む人が参加してやってみたくなるような誌面、心に届く誌面づくりを目指しています。

 考えてみれば、農村に暮らす人たちは、昔から一人一人が自然や作物とつきあう技に長けた「名人」揃いでした。里山や田畑の恵みを上手に育てながらいただいて、自ら加工し、楽しく食べる。原油高騰で頭の痛い燃料だって、昔は薪を切ったり炭を焼いたりしながら自給していました。最近、町に住む人たちの羨望の的の「むらの暮らし」とは、むらびと全員が「名人」であるような農村・農家のあり方なんだと思います。

 いま、農村では「担い手の絞り込みをしなければ」ということが言われていますが、「一人のすぐれた人がいれば、村全体がうまくいく」ということは決してなく、農や自然と向き合いながら、日々をワクワクいきいきと暮らしていく大勢の一人一人の心の友であり続ける雑誌でいたいと思っています。

「地産地商」で流通を農家の手に取り戻す

 米価が下落し、「米価1万円時代突入か?」と思わせるような状況です。最大の原因は、農家のあずかりしらない米相場や外圧で値段が決まってしまうこと。ものの価値がちゃんとわかって、正しい価格がつけられるのは、生産した農家だけだと思います。農家自身が流通を主導し、地元のお客さんに「地産地商」を広げる。流通を本気で農家の手に取り戻す。…このことを『現代農業』は2008年の方針に掲げています。

 まずは、新年1月号「直売所名人になる!2」の大特集からご覧ください。「全国各地に直売所ができて、安売り競争時代に入った」などと評論する人も多くなってきましたが、そんなことを気にせず、次々に工夫をこらし、地元のお客さんが買いたくなるようないろんな展開をしていく人のことを「直売所名人」と呼んでいます。農家ならではのユニークな荷姿や、出荷時期のずらし方…など、農家が本気で流通を握るための具体的な工夫満載です。

(C)2005-2007 Rural Culture Association All Rights Reserved.