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つめたい水なのに沸騰(ふっとう)している?

実験イラスト(本より)

水などの液体(えきたい)が、わき上がってぐつぐつにえ立つことを、沸騰(ふっとう)といいます。
水を入れてしっかりしめた容器(ようき)の中の空気をぬいていくと、まず水にとけていた空気があわとなって上がってきます。これは、容器の中の気圧(空気がおす力)がひくくなるからです。そのうち、つめたい水でも沸騰するようになります。

実験
(1) 注射器(ちゅうしゃき)に水を少し入れます。
(2) 針(はり)をつける先の部分(ぶぶん)をゴムせんなどでふさぎ、シリンダーの部分を引きます。
(3) すると真空(しんくう:空気がない状態)に近くなった部分で、沸騰が始まります。
 ※手おしポンプを使った家庭用の真空漬物器(しんくうつけものき)を使ってもできます。

ミニミニちしき
平地では100度で沸騰する水も、富士山(ふじさん)の頂上(ちょうじょう)など、高い山の上ではもっとひくい温度(おんど)で沸騰し始めます。それは、山の上は平地よりも空気の圧力(あつりょく)、気圧(きあつ)がひくいからです。

たとえば 高い山の頂上(ちょうじょう)でごはんをたいても、しんがのこったりしてうまくたけません。これは気圧がひくいため、温度が100度にならないうちに水が沸騰して、たきあがってしまうからです。そのような場合は、圧力釜(あつりょくがま)でたくとうまくいきます。

<気圧が変わると、どうなるの?>
気圧が変わることで、いつもとちがう現象(げんしょう)が見られるのは、人間についても同じです。ヒトの体は一気圧に適応(てきおう)していますが、あるていどの調節はできるので、2~30mくらいの水の深さまでもぐったり、4~5,000mぐらいの高山にも登ることができます。

しかしこれ以上になると、高山病(こうざんびょう)や潜水病(せんすいびょう)となります。潜水病は、水中の深いところから急に浅いところに上がってくる時に症状(しょうじょう)が出てきます。どちらも、環境(かんきょう)としての気圧の変化に体が適応できなくなった結果なのです。

では高山よりはるかに高い宇宙(うちゅう)空間ならどうなるのでしょうか? たとえば人間が月面におり立っても、すうための空気と人間にちょうどよい温度さえあればだいじょうぶだろうと思いますが、そうはいかないのです。空気圧がない宇宙環境では、人間の体内の血液は一瞬(いっしゅん)にして空気のあわが出てきて、風船がわれるように破裂(はれつ)してしまいます。


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