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記事IDS200701_012
作品種別食農教育
特集タイトル特集 たき火大研究!
上位サブタイトルたき火の基礎知識
連載タイトル
記事タイトル火おこしの達人関根秀樹さんに学ぶ たのしい! おいしい! たき火入門
下位サブタイトル
年・月2007年01月号
開始ページ34
執筆者編集部
執筆者所属農文協
取材対象木更津社会館保育園
地域1千葉県
地域2
現地域
見出し●さあ、たき木拾い●たきつけ●たき火の組み方●火をおこす●たき火でごはんと味噌汁◎▼味噌汁◎▼空き缶ごはん●たき火でおやつ◎▼森の実りを炒る◎▼灰で蒸し焼き●炭でお化粧!?●火の後始末
キャプションまずは全員で裏山に入り、たきつけやたき木を集める。急な斜面の裏山にもずんずん分け入る野生児たち(写真はすべて岡本央)/関根さんのあいさつに興味津々の子どもたち/社会館保育園の分園「佐平館」。江戸時代につくられた母屋のほか、土蔵や灰屋、牛小屋もある。その敷地3000坪を中心に、周囲の里山や田んぼ、畑、小川でも子どもたちが走り回る/たきつけ。左上から、ワラ、雑草、杉の葉、ススキ、マテバシイ。そのほか、松の葉やクリのイガ、よくかれた笹や竹など。とにかく、つまようじくらいの太さの乾燥した小枝をたっぷり拾い集め、束ねてしまえば立派なたきつけになる/適当なたきつけがないばあい、生の枝でもたきつけにできる。ナタの裏でトントンたたいて、外皮を剥いでしまう。ナナカマドは7回カマドに入れても燃えない木といわれるが、やはり外皮を剥いだらよく燃えるのだとか。竹や生木を薄く削ってもたきつけになる/里山はたき木の宝庫。みんなで集めたら、こんなに杉の葉が集まった。地面が湿っているときは、少し地面を掘ってくぼみをつくり、乾いた枯れ葉や小枝を敷き詰めてから火をたくとよい。たきつけや小枝は風の流れと平行にならべる。小枝、細枝とすき間なくならべるのがポイント/摩擦熱で煙が発生し、やがて焦げた木粉がV字形の切り込みにこぼれ落ちてたまる。木粉が放熱を防ぎつつ、そこからも煙が出始めたら、少量のゼンマイの綿で火種をそっとはさみ、息をふきかけ、さらにほぐした麻ヒモのなかにつつみこみ、手でぐるぐる回すと、突然ボッと炎があがる/力のない子どもたち向けには、ヒモ切り式発火法がおすすめ。「ヒモがからまらないように、左手を下にして。ゆるまないようにしながら、ゆっくり回していいよ」。コツは押さえる人の姿勢。手だけだとぐらぐらするので、膝元に手首を当てて安定させることが大事。数人で交替しながらヒモを引っ張り続けると1~2分で火種ができた/火種を、麻ヒモを綿のようにほぐした火口に包み、種火へと育てる関根さん/直径4~5cmほどの竹を用意し、このように二節分を残して切る/真ん中の節を細めの竹などでくり抜く/噴き出し口に錐で3~4mmの穴をあける。肺活量のない子ども用のばあい、穴は小さめに/ケガのないよう、吹き口の外側を軽く削る/森での遊びは基本的に誰が何をしようが自由。「味噌汁をつくるよ」との先生のかけ声に、やりたい子が数人集まって作業がはじまる/だしは野菜やシイタケのうまみと、味噌のみで/空き缶でごはんを炊くこともある。各自が空き缶を持参し、缶の口から食べられるだけの米を入れる(写真は小学生対象の土曜学校にて。四三頁参照)/水を入れて、口を押さえながらシャカシャカ洗い、適当な分量の水を入れる/たき火で炊飯。じゅーじゅー吹いて、しばらくしたらできあがりに。缶に名前を書くのを忘れずに/食べるときは、カッターナイフなどで缶を切り、持参した茶碗にあけるか、もしくは缶のまま食べてもよい/思い思いの場所で食事をとる/米の量、水の量、火加減ともに、子どもそれぞれが適量で炊く。当然、なかには、芯の残っためっこ飯になる子もいるが、そんなことはおかまいなしに、みんなおいしそう。もの足りなかったら醤油をふりかける。それだけで、十分においしい/屋敷まわりには、シイの実、マテバシイの実、ギンナン、クリなどがたくさんとれる/フライパン一つあれば、いろんな山の恵みをおいしくいただける。子どもたちはとても根気よく、木の実を炒る/はじめは大きなマテバシイを食べたがるそうだが、そのうちシイの実のほうがうまいことに気づいて、マテバシイはいつも最後まで残るようになるのだとか。「子どもたちがシイの実を拾う姿はサルの群れを思わせます。ドングリの食べあとは、サルの食痕とそっくりなんですよ」とは、森の保育の指導者であり、サルの調査にも携わる直井洋司さん(NPO法人房総自然博物館)/灰をたくさんつくるには、写真のように合掌型に組む。もっとも一般的に使われているたき火の型で、下から空気が通り抜けるから炎が勢いよくあがって見栄えがする。だが、意外に火つきが悪く、火もちも悪い。キャンプファイヤーならこの上から井桁に組んでもいい。ふつう縦横に2本ずつ組むが、関根さんは3本ずつ組む。炎が共鳴して高く上がる/灰に完全に埋めて30分。デンプン質の食べものは、低温で30分以上焼かないと甘味がのらない。サツマイモに含まれる糖化酵素(β-アミラーゼ)は55℃~80℃(とくに55℃前後)で働き、デンプンを麦芽糖にかえる/蒸し焼きリンゴには酸味の強い紅玉がベスト。焼くと酸味と甘味のバランスがよく、香りもいい。「どんな味だろうか?」と行列をつくる子どもたち/キツネとタヌキと変なおじさん……? たき火の前で妙な迫力に満ち満ちている/これで雨乞いの儀式をしたことも……/蒸し焼きリンゴにくらいつく野生児たち
記事区分
親記事/かこみ
作目
備考/キーワードS200701_012
ページ数(ポイント数)9