ウメの病気

●葉の被害

濃緑色・水浸状の病斑,のちにせん孔する かいよう病
新葉に大型の退緑性輪紋,斑紋(かいよう病より大型の病斑) プラムポックスウイルス
葉が変形し,葉面に黄色円形・皿状のさび胞子層 変葉病
葉の縁から枯れこむ病斑,表面に黒点を密生 葉炭疽病

●枝の被害

新梢に淡褐色,縦長の病斑 かいよう病
2年生以上の枝に割れた病斑,その部分がふくらむ かいよう病
新梢や前年枝に灰色・円形の病斑 黒星病
未熟果実の表面に大型のうすい輪紋,斑紋 プラムポックスウイルス
2年生以上の枝に灰褐色・フェルト状の菌叢 灰色こうやく病
2年生以上の枝に縦方向に長い裂傷病斑,ところどころから樹脂をふく 枝枯病

●果実の被害

中心に黒褐色の小斑点・周囲に赤紫色のハロー かいよう病
緑黒色・円形,すす状のカビのある病斑 黒星病

●果実,枝の被害

果実では淡黒色不正形の小病斑が5月上旬から発生。枝では新梢全面にうす墨色の斑紋が現われる すす斑病

●花器の被害

花弁落花期以降,雄ずいとガク片に灰色のカビを密生 灰色かび病

ウメの害虫

●葉の加害

葉が食害される 枝に糸で巣をつくり,そこに群生してときどき葉を食害する(若,中齢幼虫) オビカレハ
枝に糸をはり,大きな幼虫が集まっていて,ときどき葉を暴食する(老齢幼虫) オビカレハ
角のような毛束のある派手な色形の毛虫が葉を加害している(幼虫) ヒメシロモンドクガ
わらじ状の腰高で腹面が紅色の毛虫が葉を加害している(幼虫) ウメスカシクロバ
養分が吸収されて,症状がでる 新梢の先端の若葉(展葉前後)が巻縮し,新梢の伸長がとまる(ムギワラギクオマルアブラムシ,ウメコブアブラムシ) アブラムシ類
新梢の主として若い茎に群生し,新梢の伸長を抑え,すす病を併発することが多い(オカボノアカアブラムシ,ウメクビレアブラムシ) アブラムシ類
新葉を縦に巻縮させ,その中に寄生する(モモアカアブラムシ) アブラムシ類
巻葉はせず,主に葉裏の葉脈にそって群生し,下葉にすす病を併発する。寄生部位はロウ物質で白く汚れる(モモコフキアブラムシ) アブラムシ類

●枝幹の加害

樹幹や枝を加害する 虫糞やヤニがでて木が衰弱する コスカシバ
幹や枝の表皮に定着して加害するので木が衰弱する ウメシロカイガラムシ
地際近くの幹や枝から太く連なったフラス(木くずと糞が混じったもの)が多量に排出され,気が衰弱する クビアカツヤカミキリ