どでかいイモがこんなにも! 目からウロコの栽培法

摘心・若苗・しおれ定植

福島・磐城農業高等学校 菅野元一

 今年のサツマイモの植え付けは、もうすんだでしょうか? まだの方は、ぜひこのやり方で!
食農教育9月号(2003年8月発売)の「素材研究 サツマイモ」の記事から、一足早くお届けします。
(取材・まとめ/『食農教育』編集部)

●学校農園にピッタリ! 苗のしつけ直し

 サツマイモの植え方には、水平上、船底植え、斜め植え、釣り針植えなどいろいろあるが、サツマ苗生産者ではない私達には、苗そのものを選ぶことはできない。そこで、購入苗をしつけ直すことで多収するのがこの方法。
 私の勤務する農業高校では、一坪あたり21kg、知人の畑では実に27kgを記録した。品種を問わず有効、しかも、1苗を3本に増やすこともできるから苗代も節約できる。やり方は簡単、学校農園にピッタリだ。

●やり方

 土や砂の入った育苗箱に挿し芽して発根したら、液肥(チッソ、リン酸、カリの入ったものならなんでもよい)を少し施し、本葉4〜5枚まで育てる。そのあと、先端を手でちぎって摘芯し、そこから下に本葉2〜3枚の苗を採る。これを、太陽に30分ほどあててしおれさせたあと、水平に植えればよい。

こんな苗のときは…
こんな苗のとき こんな苗のとき

●ポイント

▼ポイント1 若苗

 簡単に言えば、ハサミやナイフを使わずに、手でちぎれる程度の若い苗のこと。サツマイモは根が大きくなったものだが、全部の根が大きくなるのではない。老化苗だと、イモにならないゴボウ根を出して養水分をどんどん吸収、地上部ばかり育ててしまう(ツルぼけ現象)。

▼ポイント2 摘芯

 苗の先を手でちぎると、先端部の芽が伸びられなくなり、側芽がバランスよく育ち、ムダな成育をしなくなる。

▼ポイント3 しおれ定植

 わざと太陽に30分ほどあてて、切り口を乾燥させる。かわいい子には旅をさせよ。植物も動物も適度な緊張感をあたえなければロクナモノにならない、ということか。ストレスをあたえると、イモは次の世代を用意しようとする。

 考えてみてください。数ある作物のなかで茎を切って土に挿すだけで、大きなイモがゴロゴロ収穫できるなんて、サツマイモくらい。サツマイモの「生きる力」は、子どもたちに大きな感動をあたえてくれる。この技術を使って、ぜひ一坪20kgの収穫を味わいましょう。