地域農書1 津軽農書 案山子物語(陸奥)・農業心得記(羽後)・やせかまど(越後)

口絵

<地域農書>総合解題 農書誕生――その背景と技術論――

なぜ、日本の農書は元禄〜享保期に集中するのか、近世農書成立の五つの条件、地域農書の分布と地域性、その技術論と現代的意義などを論じて明快。本巻には北日本の農書3点を収録。

津軽農書 案山子物語(陸奥)<つがるのうしょかかしものがたり>

本書は陸奥国の農民・山田某が氏神社の例祭のあとにみた夢物語という体裁をとる。内容的には稲作栽培の手引書であると同時に,農民教化,農業経営の方策を説いている。

農業心得記(羽後)<のうぎょうこころえき>

羽後国秋田郡の肝を務め,自ら鍬や鎌を握った体験をもつ著者の86歳のときの著作。すでに『老農置土産』などを書いていた著者は,自分の経験,知恵の集大成として本書を書いた。

やせかまど(越後)<やせかまど>

越後国三島郡片貝村の庄屋を務めた著者が,自村の周辺の農事・生活・習俗について見聞したことを記したもの。商品経済の浸透のようす,生活習慣,農業技術の変化の様相がよくわかる。