口絵

清良記(親民鑑月集)(伊予)<せいりょうき〔しんみんかんげつしゅう〕>

武将・土居清良一代記のうちの1巻である農書『親民鑑月集』。田畑耕作の起源,農民の心がまえ,品種と採種論,土と肥料,農業経営の話などを,明快に親しみやすく説く。

農術鑑正記(阿波)<のうじゅつかんせいき>

阿波国の農学者により享保年間(1716〜35)に著わされた書。水田二毛作の技術を軸に,農具,種子,耕作の時期について平易に記述する。『農業全書』で扱われなかった作物について意識して取り上げている。

阿州北方農業全書(阿波)<あしゅうきたかたのうぎょうぜんしょ>

吉野川流域の農家を対象に,栽培指針を説く農事暦的性格をもつ書。あい作の記述でも,具体的に限定された地域での栽培法を説き,経営的視点を含めているので記述も力強い。