農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見4 自給力 何でもつくる、みんなでつくる

むらに1軒

自給力

季刊地域30号(2017年夏号)105ページ


 むらに1軒、小さい搾油所があると、地元で育てたナタネやヒマワリ、エゴマなどで地域限定の地あぶらをつくることができる。「1回に搾る原料50kg以下で」などの小さい単位の仕事は、1日100tもの油を搾る大手工場のプラントには無理な話。地域経済を回す潤滑油ともなる地あぶらには、むらの小さい搾油所の存在が必須なのだ。

 むらに1軒、こうじ屋があると、農家は好きなときに必要なだけの自家用米を持ち込んで、こうじに加工してもらえる。こうじがあれば、わが家の味噌や漬物、ドブロクづくりだってできる。むらに1軒、酒蔵があると、地場産の米やイモ、果物などで自慢の「俺の酒」「わが地域の酒」がつくれる。むらに1軒、製粉所があると、地粉でパンが焼ける。むらに1カ所、獣肉加工所があると、駆除した害獣がおいしい肉となり無駄にならない。

 むらのなかに加工の場を置けば、つくればつくるほど、食べれば食べるほど、飲めば飲むほどにむらが潤う。かつてのむらには必ずあったそういう小さい加工の場を、現代的に復活させたい。担い手には、田園回帰してきたUIターン者らも有望だ。6次産業化も農商工連携も、いい形で回り出す。

→「特集 地あぶら・廃油・ガソリンスタンド」13号(2013年春号)、「特集 日本列島ほろ酔い自給圏構想」23号(2015年秋号)、「特集 田舎でのパンとピザの可能性」25号(2016年春号)ほか

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