農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見4 自給力 何でもつくる、みんなでつくる

パン力・ピザ力

自給力

季刊地域30号(2017年夏号)105ページ


 田舎は当然ご飯でしょ、と思いきや、パンも人気。しかもパンの購入額が高いのは60代以上。そういわれてみると、田舎のばあちゃんは、おやつによく袋パンを買っている印象がある。だがそのスーパーの袋パン、それからコンビニのプライベートブランドのパンやドーナツ、焼きたてパンのチェーン店でトレイに選ぶ香ばしいパン(冷凍生地製)……どれもこれもが地元のものではなく、大手パン会社(Y社が7割のシェア)が外麦で焼いたものばかり。パン用小麦の自給率もたった3%にすぎず、パン代は「地域経済だだ漏れバケツ」の穴の一つといえる。

 田舎でパンを手づくりできれば、その効果は絶大。焼きたてパンがある直売所には客が断然集まるし、パン屋はUIターン者の仕事にもなる。近年は高タンパクのパン用小麦品種もいろいろ開発され、国産小麦で気軽にパンが焼けるようになった。地粉を使えば、農家も嬉しい。むらの小さな製粉所の仕事も生まれる。パンの具材やパン窯の薪も地元のものを使える。学校や病院など地元の業務需要にも応えられる。食べれば食べるほど地域におカネが落ちるわけで、これが田舎のパンの「パン力」。

 ピザも、都会のおしゃれな食べものかと思っていたら、意外に田舎でこそ実力を発揮する。地粉の生地に季節の地物をたっぷりのせて焼く「ここだけのピザ」は集客力大。ピザ窯づくりが各地でラッシュだ。ピザなら、子供も大人もみんなでワイワイ手づくりできてパンより気軽。イベントにももってこい。

→「特集 田舎でのパンとピザの可能性」25号(2016年春号)

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