農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見3 農が基盤、農家が基盤

獣害柵の見回り

農、農家

助け合って続けていく

季刊地域30号(2017年夏号)101ページ


 ワイヤーメッシュや電気柵などイノシシやシカ除けの獣害柵で、本当に大事なのは柵選びよりも、設置後のメンテや維持管理だ。見回り点検、草刈り、修繕費の捻出など、「柵の効果」を保つには、地域の力が不可欠だ。獣害に強いむらとは、柵のメンテ・維持管理が上手なむらでもある。

 香川県さぬき市・豊田自治会の「軽トラ道」はユニークだ。集落をグルリと囲む全長7kmの獣害柵に沿って、「農家の土木」で自分たちで雑木やヤブを刈り払い、幅員3〜5mの道を開設した。山の中でも軽トラでスイスイ見回り点検ができるし、刈り払い機や補修資材の運搬もラクだからメンテも気軽で、ずっと柵の効果が落ちない。軽トラ道が見通しのいい緩衝帯の役割を果たすのと、頻繁に車が出入りしてイノシシやサルに「人圧」「車圧」がかかるのも効果的。柵は毎冬、よりよいルートに自分たちで更新工事する。財源は中山間直接支払の助成金。全体の6割を集落でプールし、その大半を獣害対策費に充てている。

 ほかにも最近は多面的機能支払を財源に、獣害柵の見回りをする地域が増えてきている。

→「特集 獣害防止の柵、メンテと維持管理をどうする?」18号(2014年夏号)

トップへ戻る