農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見1 地域資源にあふれている

木の駅

地域資源

山の恵みは無限大

季刊地域30号(2017年夏号)76ページ


 放置林の木は、切ってもほぼ安価なC材にしかならない。業者に伐採・搬出を委託すると山主は赤字になってしまうが、自分で切って「木の駅(土場)」に持ち込めば委託費もかからないうえに、地域通貨や地域振興券などの上乗せもついて、そこそこの小遣い稼ぎにつながる。

 このしくみが「木の駅プロジェクト」。地元住民でつくる実行委員会が主体となって運営する。原型は「C材で晩酌を!」で有名になったNPO法人土佐の森・救援隊(高知県仁淀川町)の林地残材収集システムで、2009年、NPO法人地域再生機構(岐阜県恵那市)の丹羽健司氏が平準化し、現在、全国80カ所以上に実践が広がっている。

 近年、パルプ用のC材の実勢価格は1t当たり3000円程度だが、木の駅ではそこへ地域通貨や地域振興券などで2000〜3000円分ほど上乗せするケースが多い。上乗せ分の財源は自治体の補助金や企業の寄付が中心だが、昨今は高単価となる薪や木質バイオマス発電用販売が好調で、独自財源を確保するところも出てきた。

 1t6000円ほどの手取りになるなら、軽トラで週に2回ほど木の駅に持ち込むペースで月3万〜5万円の稼ぎになる。定年後、持ち山を少しずつ整備していこうというプランも描ける。山もきれいになって、地域でカネがまわるしくみ。木の駅プロジェクトには、地域自治の思想も込もっている。

→「林地残材1トンが6000円になって町内を循環」7号(2011年秋号)、「C材元気市場が急拡大中」15号(2013年秋号)

トップへ戻る