しらべ学習館 > 
…みる・観察する…
しぜんとあそぼう
かってみよう そだててみよう!
実験しよう
観察しよう
 

畑で昆虫(こんちゅう)を観察(かんさつ)しよう

農薬を使っていない家庭菜園や学校の畑では、野菜をえさにしたり、すみかにする昆虫(こんちゅう)をみつけることができます。どんな昆虫がいるか観察(かんさつ)してみましょう。

観察
昆虫(こんちゅう)の口は食べものによって、いろいろな形をしています。畑や花だんに来る昆虫の口の形を虫めがねやルーペで調べてみましょう。

やってみよう調べてみよう
<こんな野菜にはこんな虫>

チョウの雌(めす)は幼虫(ようちゅう)が食べる葉をえらんで卵(たまご)を生みます。そのため、野菜は幼虫が育つ場所になり、卵を産(う)むために成虫もやって来ます。

・アブラナ科植物とモンシロチョウ
キャベツなどのアブラナ科野菜には、モンシロチョウが卵を産みます。ダイコン、コマツナ、ナノハナなどを収穫(しゅうかく)せずにおいておくと、やがてとうが立ち、花には成虫がみつを吸(す)いやって来ます。

・セリ科植物とキアゲハチョウ
ニンジン、セリ、セロリなどのセリ科の野菜には、キアゲハチョウが卵を産みます。キアゲハのサナギになる直前の幼虫は、みどり色に黒いしま模様(もよう)に赤い点々がある5センチほどの大きないも虫です。この幼虫をみつけたら、虫かごにいれて、飼(か)って、観察してみましょう。やがて、サナギになり、それから、うつくしいキアゲハチョウに変身(へんしん)します。

・サツマイモと日本一口の長い昆虫
サツマイモには、大きなみどり色のいも虫がつきます。エビガラスズメの幼虫です。尾(お)に刺(とげ)のような突起(とっき)がついています。土を入れた水槽(すいそう)で葉をえさにして育てると、土の中でサナギになります。成虫は、昆虫の中で一番長いストローのような口をもっています。サツマイモを収穫(しゅうかく)したあと、畑の土をほり返して、サナギをさがしてみましょう。サナギのときにも、その長い口がみられます。蛾(ガ)の仲間ですが、毒はありません。

<野菜を食べる甲虫(こうちゅう)>
チョウの雌(めす)は幼虫が食べる葉をえらんで卵を産みます。そのため、野菜は幼虫が育つ場所になり、卵を産むために成虫もやって来ます。
コマツナやダイコンの花には、コガネムシやカミキリムシの仲間が、蜜(みつ)、花粉(かふん)、花びらなどを食べにやってきます。
野菜の根のまわりには、コガネムシの幼虫がいます。野菜の根を食べて育った赤茶色のビロードコガネは、夏のはじめのむし暑(あつ)い日に、羽化(うか)して成虫になり、いっせいに地面から出て畑を歩き回ります。

・ヒメマルカツオブシ
からだの長さがわずか2.5ミリのヒメマルカツオブシは、虫めがねやルーペを使わなくては見えないほど小さな甲虫(こうちゅう)です。衣服(いふく)に穴(あな)をあける害虫(がいちゅう)としても有名です。

・コアオハナムグリ
カナブンを小さくした形のコアオハナムグリはみどり色のからだに黄色い花粉をたくさんつけています。

・マメコガネ
マメコガネは海外(かいがい)にわたり、ジャパニーズビートルの名で農作物(のうさくもつ)の害虫としておそれられています。

・オオニジュウヤホシテントウ
ナス科の害虫として、オオニジュウヤホシテントウは有名です。ジャガイモやトマトの葉につきます。

・ウリハムシ
ウリ科の植物には、濃(こ)いオレンジ色のウリハムシがつきます。7ミリほどの小さなからだですが、葉をさかんに食べて環状(かんじょう)の穴をつぎつぎと開けます。動きがすばやく、つかまえようとすると、すぐ飛び立ってしまいます。

<葉を食べるバッタやカマキリの仲間>
バッタの仲間の多くは、草食性(そうしょくせい)なので、いろいろな野菜の葉を食べに来ます。大きな雌(めす)の背中(せなか)に雄(おす)がのるオンブバッタはその代表です。 キャベツやラッカセイには、エンマコオロギやケラが葉を食べにやってきます。

<茎(くき)や葉の汁(しる)を吸(す)うアブラムシ、カメムシ>
カメムシとアブラムシはストローのような口で植物の汁を吸う、セミの仲間です。

・アブラムシの仲間
アブラムシの仲間は、小さいので見つけにくいのですが、ダイコンにつく灰色(はいいろ)のダイコンアブラムシ、キャベツなどにつく赤い色のモモアカアブラムシ、みどり色のニセダイコンアブラムシ、ゴボウにつくゴボウヒゲナガアブラムシ、ネギの葉につく黒いネギアブラムシなど、たくさんの種類がいます。細い足や触角(しょっかく)を動かすようすを見るには虫めがねやルーペが必要です。

・カメムシの仲間
カメムシは種類がたいへん多く、なかにはきれいな模様や色のものがいます。黒とオレンジのたてじまは、ニンジンの花に来るアカスジカメムシ。アブラナの仲間の汁を吸う、黒地にマスクのようなオレンジの模様はナガメ。全身みどり色のものは、エダマメの汁を吸うアオクサカメムシです。
カメムシの仲間には害虫として有名なウンカや、ナシやブドウなどの果樹(かじゅ)の害虫であるアブラゼミもふくまれています。口のつくりを観察して、これらの昆虫の同じ点をみつけてみましょう。


もっとくわしく
家庭菜園・学校農園を昆虫観察園に
ほかにもこんなあそびが
日だまりでさがそう-早春の生き物
昆虫ってどんな虫?
土の中の生き物をさがす
Back←  →Next