かんぴょうの白とにんじんの赤、きゅうりの緑の彩りが美しい料理で、かんぴょうは、すりごまとごま油が入った風味豊かなごま酢をたっぷりと含んでいます。生産農家では日常的につくられてきた料理です。和え物にするかんぴょうは多少歯ざわりを残して戻すので、煮物の場合の戻し方とは異なり、やわらかくなるまでゆでる……
小さいけれど旨みの濃い背黒いわし(かたくちいわし)とたっぷりの黒ごま、しょうが、唐辛子、ゆずの酢漬けです。さっぱりとして風味豊かで、おかず、酒肴、おせちなどに広く親しまれています。 房総半島の太平洋側でなだらかなカーブを描く九十九里沿岸は海底が平坦で遠浅、沖を通る黒潮がプランクトンを豊富に運び、……
月山《がっさん》の山麓、羽黒山《はぐろさん》の参道入り口(随神門《ずいしんもん》)からの街道1㎞にわたる地域は手向《とうげ》といい、古くから出羽三山《でわさんざん》の門前町として発展してきました。参拝客にふるまわれる精進料理の中でも欠かすことのできないものがごま豆腐です。出羽三山を開山した蜂子皇……
県北地域でよく食べられており、ベージュ色と黒色が合わさったうずまき模様が特徴です。もちもちとしたやわらい食感と、たっぷり入ったごまが香ばしく、どこか懐かしいお菓子です。県北地域では、もちは神祭りや年中行事、人生儀礼など特別な日に神仏に供える供物としての役割をもつ食べもので、昔は何かにつけてもちを……
玄界灘に面し新鮮な魚介類がとれる博多では、昔から鮮度のよいさばが手に入ったら生で食べる習慣があります。10月に入り脂ののったさばが出回るとよく食べられるのが、地元で「ごまさば」と呼ばれる、さばのごま醤油です。通常の刺身より薄く切り、たっぷりのすりごまと醤油、みりんなどを加えた漬け汁につけ、わさび……
ごまをすって醤油、酒、砂糖で味つけしたごま醤油であまだいを和え、卵黄を溶き混ぜていただきます。ごまの風味と油けに卵黄のコクが加わり、濃厚なおいしさです。焼き物の町・有田で、夕食や客膳用につくられました。 あまだいは身に水分が多くやわらかいため、刺身にはいまひとつと思われていますが、鮮度のよい刺身……